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ファクタリングの手数料を下げるコツはいくつかありますが、主となる2つのコツを紹介します。

ファクタリングを利用する際にネックとなるのが「手数料」でしょう。3社間契約であれば5%〜10%、2社間契約であれば10%〜30%あたりが相場となってきます。

たとえばファクタリングの手数料と、金融機関の利息を比べてみたとします。日本政策金融公庫の金利は1%台~1.35%前後、銀行融資の金利は1%台~14%前後、ビジネスローンの金利は3%~15%前後となっています。

他の資金調達と比べ、ファクタリングの手数料が高いように見えることでしょう。

ところが場合によっては、金融機関から融資を受けた方が支払う利息が多くなることもあるのです。

とはいえ手数料が高いことには間違いありません。しかしファクタリングの手数料を低くすることは不可能ではないのです。

ここでは、ファクタリングの手数料を低くするコツを紹介していきたいと思います。

ファクタリングの手数料を下げるコツ

ファクタリングを利用する際に必要となる手数料を低くするコツはあります。それは「相見積もり」と「大きな金額の売掛債権金額を売る」です。

手数料を下げるコツ【その1】 相見積もり

ファクタリングを利用する際に、複数のファクタリング会社で相見積もりを行うのは基本です。

しかし相見積もりをするということは手間であり、なおかつ、ファクタリングを利用する事業者の多くはすぐにでも資金調達したいと考えています。そのため、問い合わせを始めにしたファクタリング会社に申し込みをするとされています。

それでも複数社に問い合わせを行うことで、手数料を下げられる可能性は大いにあります。

ファクタリング会社としては事業者からの売掛債権がなければ商売が始まりません。売掛債権を購入しなければ利益を出すことができません。

よって多少手数料を低くしたとしても、売掛債権を欲しいと考えています。これはどのファクタリング会社でも思っていることです。

そのため、他社と相見積もりをされていると分かった時点で、手数料を下げてくる可能性は高いです。もし下げてこないのであれば、単純に他社を利用すれば良いだけの話です。

手数料を下げるのも限度がある

相見積もりをすることで手数料を下げてくれるファクタリング会社は多いことでしょう。しかしどこまでも下げるかというと、そのようなことはありません。

ファクタリング会社にとって、手数料を高くしている理由は、売掛債権を購入すること自体がリスクが高いものであるためです。とくに2社間契約は3社間契約に比べかなりリスクが高くなります。

100万円の債権を購入したとしてトラブルが発生すれば、100万円がそのまま損失となってしまうのです。これが手数料商売の最大の弱みでもあります。

トラブルというのは、たとえば事業者の取引先が倒産してしまい、売掛金が事業者に対して支払われなかったり、事業者やその取引先と連絡が取れなくなってしまったりです。

実は意外とこのようなトラブルは起こるものなのです。

だからこそファクタリングの手数料は高めに設定されているのです。よって、手数料をあまりにも下げるくらいであれば、債権の買取りを断ると言った判断をされるケースもあるのです。

手数料を下げるコツ【その2】 大きな大きな金額の売掛債権金額を売る

ファクタリング会社としては、事業者から買い取る売掛債権の金額が高ければ高いほど利益となります。

100万円の債権を20%の手数料で購入すれば20万円の利益となります。しかし1000万円の債権を20%で購入すれば200万円の利益となります。

そのため、売掛債権の金額が高くなればなるほど利益としては大きくなるのです。そのため高い金額の売掛債権を売却することで、手数料を下げる交渉がしやすくなるということです。

交渉をしなければ下げてはくれない

高い金額の売掛債権をファクタリング会社に持っていったとしても、交渉をしなければ手数料を下げてはくれません。

そのため少しでも手数料を下げたいと考えるのであれば、そして少しでも多く資金調達したいと思うのであれば、必ず交渉をするようにしてください。

また高額の売掛債権は、多くのファクタリング会社が欲しがるものです。よって相見積もりも併せて行うことで、始めに提示された手数料よりも低くすることができることでしょう。

金融機関の利息が低いと思うのは幻想!?

金融機関から融資を受けた方が利息が低いから良い・・・と思っている事業者もいますが、半分正解であり半分不正解です。

「ファクタリングの手数料が高いたった1つの理由 業者にとってリスクが高いため」でも触れていますが、大きな金額を借りれば借りるほど、そして長い期間借りれば借りるほど、支払う利息は大きくなります。

毎月の返済利息が低いからあまり感じないかもしれませんが、計算してみれば完済するまでに意外と多くの利息を支払っていることがわかります。

ある金融機関から100万円を借りた場合

たとえばある金融機関から100万円を年利13%で融資を受けたとします。すると以下のような返済シュミレーションとなります。

返済回数 12ヶ月 24ヶ月 36ヶ月 48ヶ月 60ヶ月
借入金利 13% 13% 13% 13% 13%
返済金額(1ヵ月) 89317円 47541円 33693円 26827円 22753円
合計返済金額 1071804円 1140984円 1212948円 1287696円 1365180円
利息の金額 71804円 140984円 212948円 287696円 365180円

今回のシュミレーションは「元利均等払」を採用しています。つまり毎月の返済額を一定にする返済方法ということです。

見てわかるように、返済期間が長くなればなるほど、最終的に金融機関に返済する合計金額が高くなっていきます。

つまり金融機関としてはなるべく完済されない方が利息が多く取れる仕組みとなるのです。逆にいうと、余裕のある時に繰り上げ返済をして返済期間を短くすることで支払う利息を少なくさせることもできます。

銀行で3年借りるとファクタリングを超える!?

表からも見て取れるように、銀行から100万円の融資を受け3年で返済する場合、支払う利息が212948円となります。この段階でファクタリングを利用した際に支払う手数料を超える計算になってきます。

実際にはこのような単純な話ではありませんが、あまり変わらなくなってくるということです。

単純に損得だけで考えてみる

単純に損得だけで考えてみると次のようになります。

銀行で100万円調達 1年で返済・・・利息は71804円
2年で返済・・・利息は140984円
3年で返済・・・利息は212948円

※融資を受けた際に100万円を手にすることはできている。借金であるため、利息を上乗せした毎月の返済が開始される。

ファクタリングで100万円調達 手数料・・・200000円

※融資を受けた際に80万円を手にすることはできている。手数料を引かれている金額であるため、後に手数料や利息を支払う必要はない。

このように比べてみると、意外にも銀行から融資を受けたとしても利息を多く支払うということが分かると思います。もちろん完済までの時間であったり、契約する際の利息の程度にもよって変わってきます。

もし3年以内で返済予定ということであれば、銀行からの融資の方が良いかと思います。ただし返済の期間中は、常に返済のことで頭がいっぱいになってしまいます。

さらに返済が遅れた際に遅延損害金が発生するといった契約をしていれば、かなりの利息を取られることになってしまいます。

ファクタリングの場合は、初めに手数料を支払いそれで終了となるため、継続的な返済のことを考える必要はありません。

一応お断りとしてですが、ファクタリングはお金を借りる行為ではありません。そのため返済という概念がありませんし、利息という概念もありません。

ファクタリング会社に支払うのは手数料です。一方金融機関から融資を受けた際には借金となります。そのため借りたお金に利息を付けて返済する必要があります。

意外と交渉が難しい現実 時間に余裕を持つと話が変わる

売掛債権の金額に関わらず、ファクタリングを利用するのであれば交渉は必須となってくることでしょう。

ところが意外と交渉をうまく進めることができない事業者がいます。なぜならファクタリングを利用するという時点で、すでに時間がない状態であるケースが多いためです。

数日中に資金調達をしなければならない状況

ファクタリングで資金調達をする魅力はスピード感です。

さまざまな資金調達方法が存在しますが、その中でもトップクラスにスピードが速いです。スピードが速くなる分、手数料が高くなる仕組みといえます。これはビジネスローンでも言えることです。

本来であれば利息や手数料を低く抑えたいはずなのに、それでも高い手数料を支払ってでもファクタリングを利用する理由として考えられるのは、「すぐに資金調達しなければならない状況にいる」、「他の資金調達を利用することができない状況にある」の2つとなります。

つまり選択肢がない状況なのです。

この事実をファクタリング会社としても理解しています。そのため交渉に慣れていない場合、話し方や雰囲気、さらには提出した書類から「この事業者には時間がない。他の資金調達も利用できない。ファクタリングを利用するしか方法はない」と判断されてしまい、いかなる交渉にも応じない可能性もあります。

時間に余裕があることが分かれば話は変わる

資金が必要な期限までに余裕がない場合には、ファクタリング会社と手数料の交渉を行うのは難しいかもしれませんが、時間的に余裕がある場合には交渉の余地があり、手数料を下げてくれる可能性があります。

つまり、他のファクタリング会社と相見積もりをする時間があると分かれば、他社にお客を取られたくないため、交渉に応じてくれやすくなるのです。

もちろん、あまりにも手数料を低くすることは難しいですが、ある程度の話には応じてくれる可能性はあるのです。

期日がカギとなってくる

ファクタリング会社との交渉のカギとなってくるのが、「期日」です。

はじめてのファクタリング 初心者のためのファクタリング講座」でもお話ししていますが、資金を必要とする事業者の多くには「〇月〇日までに資金が必要」という期日が存在します。

その期日をファクタリング会社が知ることで、契約日を期日の直前にされてしまう可能性があるのです。

これの何が問題かというと、契約日に契約をしに行くと「この手数料ではやはり難しいです。」と言われ、高い手数料を提示される可能性があるのです。

そこでどんなに揉めたとしても、契約をしなければお金は手に入りません。また他のファクタリング会社と話をしたいと考えても、期日直前であるため、その時間がありません。

結果として、高い手数料で契約を行うのか、もしくは資金調達を諦めるのかの2択となってしまうのです。

契約日を直前にされない交渉から始める

このようなことがあるため、契約日を期日直前にされないようにします。そうすることで、契約時に手数料を上げられたとしても他のファクタリング会社と交渉する時間を確保することができるようになるのです。