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ファクタリングを利用する人の中には、「取引先と縁を少しでも早く切りたいから」と考える人もいます。

ファクタリングを利用することで、取引先と関係を一切持たなくてもよくなるのかという点に焦点を当てていきたいと思います。

ファクタリングの流れ

ファクタリングの流れを紹介します。

ファクタリングの流れを図解で説明

事業者は、取引先から依頼された仕事を完了したら、取引先に対して請求書を渡すことになります。

この時点では、取引先とコンタクトを取らなければならなくなります。

ただしコンタクトといっても、メールや郵送となるため、直接話をするということはないでしょう。

その後、ファクタリング会社に売掛債権を売却することで資金調達をすることができます。

ファクタリングを簡単に説明すると、このような流れとなります。

ただし売掛債権を売却するから取引先との関係が完全に切れるのか?というと疑問は残ります。

ファクタリング会社は債権回収会社ではない

ファクタリング会社は債権回収会社というわけではありません。

そのため事業者がファクタリング会社に債権を譲渡したとしても、回収するのは基本的に事業者となります。

つまり取引先は事業者に対して支払う予定の売掛金は事業者に振り込んできます。ファクタリング会社に振り込むわけではありません。

よってたとえば取引先がなかなか売掛金を入金してこなかった場合には、事業者自身が催促を行う必要があるのです。

債権回収業務は専門職がある

債権を事業者の代わりに回収してくれる業種があります。

それはサービサーです。

参照 「債権回収会社の選び方」5つのポイントを徹底解説!

 

また弁護士や認定司法書士です。

ただしこれらのサービスを利用すると、当然利用料が必要となります。

ファクタリング会社や契約形態にもよる 完全に関係を切れる可能性も

ファクタリング会社や契約形態によっては、売掛金がファクタリング会社に直接入金される可能性があります。

つまり取引先と完全に関係を切れる可能性があるのです。

ファクタリング会社が動く

すべてのファクタリング会社を知っているわけではないため、あくまでも可能性の話をします。

事業者から債権譲渡をされた段階で、債権を受け取る権利はファクタリング会社にあります。

ファクタリング会社としても事業者から債権を譲り受けた段階で、譲り受けた費用を渡しています。その段階ではマイナスです。

利益を得るためには、取引先から債権を回収するしかありません。

はじめに取引先との関係を切りたいという話をして、その旨を契約書に記載しておけば、ファクタリング会社が窓口になったり、ある程度の融通を効かせてくれるかもしれません。

3社間契約にする

ファクタリング契約は大きく分けて、2社間と3社間があります。

一般的に多くの事業者が利用するのは2社間です。理由はファクタリングを利用したことが取引先に知られることがないためです。

ファクタリングを利用するということは、資金ショートしている可能性を疑われます。取引先からしてみると、資金ショートしている会社と仕事をするのは危険と判断する可能性があります。

ところが取引先と関係を切りたいと考えているのであれば、敢えて3社間を選択する方法もあるかもしれません。

3社間契約とは

3社間契約をすると、事業者、取引先、ファクタリング会社の3社が表に出ることになります。

事業者がファクタリング会社に債権を譲渡します。するとファクタリング会社は取引先に対して「債権譲渡通知」を送ります。

つまり「債権を受け取る権利は私にあります。」という通知です。

これにより取引先は売掛金をファクタリング会社へ入金することになります。

ところがファクタリング会社としては3社間契約を嫌がる可能性があるのです。手数料が低くなってしまい利益が少なくなるためです。

取引先と関係を切るのは事業者の判断も大事

取引先と関係を切るということは、それなりの理由があってのことでしょう。

そのため売掛金が残っているのであれば、なるべくすぐに回収したい気持ちはわかります。

それであれば、請求書を出して取引先からの入金があるまで、何か連絡があってもすべてをシャットアウトしてもよいかと思います。

ただそれでもし取引先が売掛金を支払ってこないようであれば、それはそれで面倒なことにはなります。

取引先が売掛金を支払ってこなければ、下請け法違反などに該当する可能性があり、当然、取引先が悪くなります。悪くはなるのですが、何もしなければ売掛金は入ってきません。

そこで内容証明などを送ったりする方法もありますが、それも手間です。

サービサーや弁護士に依頼するという方法もありますが、手間もお金がかかります。

そういったこともあり、売掛金が取引先から入金されるまでは何食わぬ顔でいるという方法が一番良い方法なのかもしれません。