コロナ禍での資金調達 銀行の貸し剥がしの危険性はないのか


コロナ禍での資金調達 銀行の貸し剥がしの危険性はないのか

コロナの影響で、経営に打撃を受けている会社は非常に多いです。売り上げが90%以上減ったという話もよく耳にしますし、実際に倒産してしまった会社も相当数あります。さらにこれから先も、もっと多くの会社の経営状況は悪化するのではないでしょうか。

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そんな中、コロナに関する給付金や実質無利子の融資が登場することにより、多くの会社が一時的ではありますが資金繰りを改善することができているかと思います。

日本政策金融公庫は「新型コロナウイルス感染症特別貸付」という実質無利子、無担保の融資を開始しました。同様に多くの銀行も実質無利子・無担保の融資を開始しました。

参照 新型コロナウイルス感染症特別貸付(日本政策金融公庫)

 

参照 民間金融機関による融資(日本政策金融公庫)

 

融資を受ける側である事業者からすると、資金調達しやすいということは非常に助かる話ではあるのですが、これらは融資です。つまり借金です。返済しなければならないお金です。

コロナの影響でどこまで世界不況が続くか分かりませんが、先の見通しが立っていない状況で融資を受けているわけなのです。

ここで1つ大きな疑問が生じます。日本政策金融公庫は政府系金融機関のためまだよいのですが、銀行からの融資に大きな不安を感じるのは私だけでしょうか?

銀行はお金を貸して利息で利益を得ている

そもそもですが、銀行はお金を貸し利息を得ることで利益を得ています。そしてとても大切なことですが、貸しているお金は元々預金者のものです。

言い方が乱暴かもしれませんが、人のお金を貸し、利息を得る商売なのです。

そのため、貸したお金は何が何でも全額回収しなければなりません。そのため普段であれば、担保をしっかりとり、審査も厳しくし、「この事業者であれば絶対に返済できる」と判断できた場合にのみ融資を実行しています。

ところが今回の場合は、無担保であるのにも関わらず銀行が融資に対して積極的である動きを見せています。それは信用保証協会が保証してくれているためでしょう。

参照 目的別保証制度(全国信用保証協会連合会)

 

信用保証協会の保証はどこまで持つのかが疑問

信用保証協会の保証を得ることで無担保でも無利子の融資を受けることができる状況です。

銀行からしても、事業者に融資したお金が返済されなかったとしても、信用保証協会に保証してもらえるということです。

ここで大きな疑問があるのです。

コロナ問題の中、まだまだこれから多くの会社がダメージを受けることでしょう。結果として銀行からの融資を返済することができない会社が増えてくることでしょう。ここまでは安易に想像できます。

すると信用保証協会は銀行に対して保証をしていくことになります。1つの融資が数千万単位であることは珍しくなく、それらを保証していくとなると、いくら政府系の金融機関の信用保証協会だとしても保証しきれなくなる可能性があります。

もし信用保証協会からの保証が難しくなってきたと感じた場合、銀行は「貸し剥がし」を開始する可能性が考えられます。つまり「返済期限前にも関わらず返済を迫ってくる」ということです。

担保を取っていないからこそ貸し剝がしの可能性が高まる

銀行は担保を取らず融資をしています。つまり信用保証協会の保証のみが担保のようなものです。その唯一の担保が怪しくなったとするならば、事業者へ融資したお金はすぐにでも回収したいと考えるのではないでしょうか。

もし世界経済が好調に向かっているのであれば話は別ですが、今のような先行きが見えない状況ではなおさらです。

いつ融資した先が倒産してしまうか分かりません。少なくても倒産する前に、資産がある状況で少しでも多く返済してもらおうと考えるものです。

ここで改めて言っておきます。

「銀行はお金を貸し、利息を得ることで利益を得ています。つまり金貸しです。絶対に損はしない勝負をするのが基本です。融資した先がお金を返済したら倒産してしまう・・・と言ってきたとしても関係ありません。」

ちなみに私は個人的に銀行が好きとか嫌いとかはありません。銀行はそういったものだと思っているだけです。そしてこの考えは大きくは違っていないと思います。

銀行からの融資はなるべく手を付けず保険として持っておく

現在は銀行から融資を受けやすい状況です。これはある意味チャンスでもあります。普段であればなかなか融資が下りないのにもかかわらず、融資が実行されやすいわけですから。

そのため、1つの考え方ではありますが必要がなかったとしても万が一のため融資を受けておくというのも悪くはないと思っています。ただしここまでお話ししてきたように、この先世の中がどうなるか分かりません。銀行による貸し剥がしが発生する可能性も否定はできません。

なので、融資を受けたお金はできるだけ使わずに持っておくとよいのではないかと思っています。本当に必要となったときに手を付けるという考えでよいのではないでしょうか。

ちなみに会社が資金調達する際には、資金難になってからでは遅いです。お金がない会社への融資は、返済の不安があるため実行されにくいです。なので会社に資金があるうちに資金調達する方がよいでしょう。

繰り返しますが、この先世の中がどのような状況になっていくかはまだまだ不透明です。状況が悪化していくとすれば、貸し剥がしは現実のものとなる可能性があります。そして貸し剥がしが行われるようになれば、当然「貸し渋り」も発生してくることでしょう。貸し渋りとは「今までであれば融資していた条件の会社にも融資をしなくなる状況のこと」を言います。つまり余計に資金調達が難しくなってくるのです。

あくまでもここでお話しした内容は、筆者個人の意見です。このような状況にならないことを願います。

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