悪質なファクタリング会社との間でトラブルが発生した場合、弁護士へ相談することは効果的であると考えます。
- ファクタリングでの問題は、弁護士に相談することで解決の可能性。
- 弁護士に依頼することが最適であるとは言い切れない
- 悪質業者との契約をしないよう気を付ける方法はある。
ファクタリングは近年になり知名度を上げてきました。そのため利用者が増加しているわけですが、それに伴い被害者が増えてきているのも確かです。
多くのファクタリング会社はまっとうなサービスを展開しているのですが、中にはそうではない業者も混ざってしまっています。
万が一、悪質なファクタリング会社と契約をしてしまった場合には、適切な対処を行うことで問題解決できる可能性があります。
Contents
ファクタリングの被害は弁護士に相談可能
ファクタリングでの問題は、弁護士に相談することが可能です。
弁護士に相談することで、これまでの悩みを解決できる可能性があるのです。
ファクタリング利用者・利用経験者はチェック
ファクタリングを利用した経験、もしくは現在契約中の事業者は、一度以下の項目をチェックしてみるとよいでしょう。
- ファクタリングを何度も利用している。
- 手数料が異常に高いと感じている。
- 契約書の内容以外の行為をされた(債権譲渡通知を送られた)
- 必要以上に連絡が来る。取り立て行為がある。
これらの項目に該当する場合、弁護士への相談が有効となる可能性があります。
可能な限り早めの相談
ファクタリングの契約は、1ヵ月~3ヵ月で完了します。売掛先から売掛金が入金されるのが大抵この期間であるためです。
契約期間内にファクタリング会社にお金を送金できない場合には、契約違反となってしまいます。
ファクタリング会社としても契約期間内にお金を戻してもらいたいと考えています。入金が遅れれば遅れるほど、回収できないリスクが高まるためです。
そのため、事業者から入金がない、もしくは無さそうな雰囲気の時にはファクタリング会社からの連絡が頻繁に入るようになります。
電話や直接の訪問の可能性
事業者からの入金の遅れがある、もしくはその可能性がある、さらには契約の内容に反したことが発生した場合には、ファクタリング会社としても必死となります。
手数料商売であるため、出したお金が戻って来ないとなると大きな損失を出してしまうためです。
結果として、頻繁に連絡が入ったり、場合によっては事務所まで来る可能性もあるのです。
ファクタリング会社は貸金業者ではないため、回収業務はできないのですが、とはいえ大きな損失が目前に迫っているとなれば、なりふり構わずの行動に出る可能性があるのです。
そういった可能性がある場合、弁護士に代理人として仲介してもらうことで、ファクタリング会社としても直接事業者に対してコンタクトが取れない状況になるのです。
事業者
弁護士への相談のメリット 直接対応せずに済む
弁護士に相談することは、複数のメリットがあります。
もし悪質なファクタリング会社からの嫌がらせを受けている場合には、弁護士に依頼する価値はあるかと思います。
悪質な取り立てを止めることができる
ファクタリング会社は貸金業者ではないため、取り立てを行うことはできません。
しかし悪質な業者である場合には話は別です。
度重なる着信、自宅や親族宅への訪問は当たり前です。通常の業務を行えなくなるどころか、家族や親族へ迷惑をかけてしまうことにもなってしまいます。
弁護士を通すことでそのような行為を止めることが可能となるのです。
債権の回収を自分で行わなくてもよい
2社間契約を行った場合には、ファクタリングを利用したことが売掛先に知られることはありません。
ところが契約に反するような行為をしてしまったときには、ファクタリング会社は債権譲渡通知を売掛先に送付する可能性があります。
それでは、今後の取引に影響を与えてしまう可能性があります。
そのようなときに弁護士に相談し代わりに交渉してもらうことで、話が穏便にまとまる可能性もあります。
高額な手数料を減らす 分割や減額も可能
一般的なファクタリングの手数料は10%~30%ほどとなっています。
しかし悪質なファクタリング会社の場合、相場を超える手数料を要求してくることがあります。
明らかに高額な手数料の場合、弁護士に相談することで、契約自体の見直しや、支払いすぎた手数料の返還請求を行うことも可能となります。
一切を弁護士が対応
以上のように、ファクタリングを利用した際に発生する問題を弁護士を間に通すことで、解決できる可能性があります。
ただし希望通りの結果になるとは限りません。また弁護士によって、交渉が上手くいかないケースもあります。
それでもファクタリング会社との対応の一切を任せることができるのは楽なことです。
事業者
そのような場合には、弁護士への相談は有効だろう。
ファクタリングのトラブルを弁護士への相談方法
ファクタリングに関するトラブルが発生した場合、弁護士へ相談することは有効な方法です。
ただしどの弁護士に依頼してもよいとは限りません。弁護士にも得意分野と不得意分野があるためです。
電話で相談
電話やメールフォームで相談をすることが可能です。
一番のおススメは、はじめに電話をして相談をする時間を確保してもらいます。
その上で、電話なり直接出向くなどして相談しましょう。
経験をチェック ファクタリングを取り扱ったことがあるか
問い合わせをしたときに確認してもらいたいことがあります。それは「依頼しようと思っている弁護士の知識と経験」です。
これまでにファクタリングに関するトラブルを取り扱ったことがあるのか、そしてそもそもファクタリングに関する知識を十分に持っているのかが重要になってきます。
問い合わせをする際に、この辺りの話を聞くとよいでしょう。
余計な出費となることも
ファクタリングや金融に関する知識のない弁護士に依頼した場合、交渉が上手くいかない可能性が出てきます。
しかし弁護士費用は支払わなければなりません。弁護士費用を支払うといった余計な出費となるわけです。
事業者
そうなってしまうと、時間とお金を無駄にしてしまうことに繋がってしまう。
弁護士費用が高額になるケースも
弁護士に仕事を依頼する場合、当然費用が発生します。
ただし費用の発生するポイントが、弁護士によって異なってきます。そして結果としてかなり高額になってしまうこともあるため、利用する際には必ず確認をするようにしてください。
相談は無料というケースも
弁護士によるのですが、はじめの相談料が無料となるケースや、はじめから相談料を請求するケースまでさまざまです。
ファクタリングに関する相談は無料で引き受ける弁護士事務所もあります。
基本費用は10万円前後が多い
弁護士により、着手金を必要とするケースとそうではないケースがあります。
ファクタリングに関する案件を扱う場合には、基本費用として10万円前後に設定しているようです。
成功報酬は5%~20%
弁護士によっては成功報酬を求めてくることがあります。
たとえば戻ってきたお金の5%~20%であったりです。
実はこの辺りをしっかり考えないと、弁護士に支払う費用がかなり高額になってしまうこともあるのです。
日当が発生する
弁護士を動かす場合には、日当が発生することが多いです。
日当も弁護士によるのですが、1時間あたり1万円~3万円ほどが良く見る数字です。
そのため何日も仕事をお願いすると、かなり高額となってしまいかねません。
弁護士に依頼するとファクタリングが利用できなくなる!?
ファクタリングに関するトラブルが発生したときに、弁護士を介入させてしまうと、思わぬ問題につながることがあります。
これはファクタリング業界の人間に聞いた話です。
ファクタリングを利用できなくなる
ファクタリングを利用した際に、何かしら問題が発生し弁護士を介入させたとします。
すると、そのあたりの話が業界に流れることがあるそうです。
結果として、次にファクタリングを利用したいと考えたときに、その情報の入っているファクタリング会社は利用を断ってきます。
当然のことですよね。もし契約をして弁護士に再び入られるかもしれないと考えるためです。
違法な金融に手を出すことに
ファクタリングはある意味、資金調達の最後の砦でもあります。
ファクタリングで資金調達できなかった場合、残された選択肢は「会社の倒産」か「違法な貸金」かの2択になるともいわれています。
どちらを選んだとしても、厳しい選択となります。
弁護士を介入はよく考えたほうがよい
このようなことがあるため、弁護士への相談が最善の選択であるかどうかは疑問ではあります。
弁護士を介入させることにより、今後ファクタリングを利用しづらい状況になる可能性があるためです。
ただし明らかに悪質なファクタリング業者と契約してしまった場合には話は別です。自分の身を守るためにも絶対に相談したほうが良いでしょう。
ファクタリング契約前に確かめたいこと
悪質なファクタリング会社との契約はトラブルの基です。
そもそもファクタリングの業務を行うにあたり、特別な資格は必要ありません。そのため、誰でも業界に参入することができるのです。
ファクタリングは金融関連の業務となるため、金融の知識のある人たちが参入しやすいことでしょう。つまりは今まで法律に触れるような金融業務を行ってきた人たちが参入しやすいのです。
そもそも契約をしない
そもそも悪質なファクタリング会社と契約をしてはいけません。
どんなにお金が必要だったとしてもです。
契約はお互いの合意があって交わされます。契約をした後に問題が発生したと言っても、どうしても契約をした人の責任はあります。
しっかりした調べをする
どのファクタリング会社が悪質であるのか、そうではないのかは、ある程度調べればわかることです。
調べることを怠れば、悪質業者に当たってしまう可能性は高くなることでしょう。
一般的に、長くファクタリング業務を行っている会社は悪質である可能性が低くなりがちです。なぜならもし悪質である場合には、長く経営を続けれらないためです。
時間に余裕を持つ
ファクタリングを利用する事業者の多くは、急いで資金調達したいと考えています。
今すぐにでも現金が必要!
という状況になってしまい、冷静な判断ができない状況になっていることでしょう。本来であればしないような契約をしてしまうことも。
そうならないように、ある程度時間に余裕を持ち、複数のファクタリング会社と相見積もりをするくらいの方がよいでしょう。
また時間に余裕があれば、そもそもファクタリングを利用せず、他の資金調達を検討することができるようになります。
違法なファクタリング会社の見分け方 契約してしまったら弁護士への相談が必要かも
違法な営業を行うファクタリング会社の特徴を紹介します。
これから紹介する内容に該当するようなファクタリング会社と契約をしてしまった場合、そしてトラブルに発展してしまった場合には、弁護士への相談を考えてもよいでしょう。
「悪質なファクタリング業者を見極める7つのポイント」で紹介している内容に該当する場合には、違法と言わずとも気を付けたほうが良いでしょう。
- 直接会おうとしない
- 手数料があいまいで、契約直前に変更してくる
- 会社の所在地が不明確
- 電話番号が携帯電話やIP電話
- 口座が個人口座
- 話の内容が2転3転する
- 売掛債権以上の金額提示や強引・分かりにくい説明
事業者
ただし弁護士費用は当然必要になる。またファクタリングの知識に乏しい弁護士に依頼をすると、逆にマイナスになるケースもある。
弁護士への相談で解決できないことも
弁護士に相談すれば、ファクタリングで発生したトラブルを解決できるとは限りません。
なぜなら契約をしてしまった後の話であるためです。
もちろん弁護士が介入することで、解決できる問題もあります。悪質な取り立て行為を行われている場合には、行為自体は収まることでしょう。
また高額な手数料を要求されている場合には、返還の交渉をしてくれることでしょう。
しかし健全な業務を行っているファクタリング会社も数多くあります。そういった会社の手数料は10%~30%ほどです。
たとえば1ヵ月~2ヶ月で20%と聞くと、手数料としては異常に高く感じる人もいることでしょう。では悪質なのか?というとファクタリング業界では相場の手数料となり、悪質とは言えないのです。
弁護士に相談することで、弁護士費用がかなり必要となることもあります。
まずはファクタリングを利用する初めの段階から冷静に考えるようにしましょう。そして弁護士を利用するのであれば、その際にも、どのくらいの費用が必要となるのかをしっかりと聞いたほうが良いでしょう。
参照 偽装ファクタリング被害 弁護士会が11日に無料相談(外部サイト)