
ファクタリングに関する情報が掲載されているサイトは数多くあります。その中にファクタリング会社の紹介文を掲載しているサイトがあります。
その文章を読んでいて、「なぜそんなことを書いているのだろう?」「それは表現として適切ではないのでは?」という箇所が複数個所見受けられました。
今回はいろいろとツッコミを入れていきたいと思います。
そもそもなぜ紹介文章が書けるのか?
そもそもなのですが、なぜ複数のファクタリング会社の紹介文章を書けるのか?という所から疑問があります。
これは当サイトも同じことが言えるのですが、当サイトの場合は、公式サイトに書かれている情報をピックアップしてまとめています。
そのため不明な点は掲載しないようにしています。もしくは一般論で説明をさせてもらっています。
ところが「断言」で説明しているサイトがあります。
各ファクタリング会社にインタビューを行ったのであれば断言で書くことができるでしょう。しかしファクタリング会社へインタビューすることは難しいです。
意外とインタビューが難しい
あくまでも弊社での経験談ですが、複数のファクタリング会社へインタビューの申し込みをさせていただきました。連絡方法はメールを送らせてもらったのですが、基本返事はありませんでした。
1件直接電話がかかってきて、「このようなことは止めてください」と言われ心が折れたのを覚えています。
弊社の営業が上手くなかったのかもしれませんが、大量に断言表現を使用したファクタリング会社紹介文を掲載しているサイトは、どのようにして文章を作成したのかが気になるところです。
本題 ファクタリング会社紹介文章にツッコミを入れてみた
ここからが本題です。
ファクタリング会社の紹介文で、内容がおかしいと思ったところをピックアップし、当サイトなりの考えを述べていきたいと思います。
1年間3000件以上の実績を持つ
1年間で3000件の実績となると1日あたり約8件前後となります。
週末は審査ができないため、土日のみを抜かした単純計算で行くと260日となり、3000件を260で割ると1日あたり11件の実績となります。
1件当たりの審査時間が1時間としても、11時間の作業。複数人のスタッフでの審査作業であったとしても結構な審査時間になりそうです。
この実績がすべてお客に結びついたという話であれば、かなり大きな会社であり多くのスタッフを雇用していなければなかなか難しい数字だと思います。
しかしこの実績の数字が問い合わせ件数であったとしたら考えられる話かもしれません。
1日あたり11件の問い合わせ。約1割~2割がお客に結びついたとすると年間約500件の獲得。1件当たりの利益を単純計算で50万円ほどだったとして2億5千万円。
これであれば考えられる話かもしれません。
2社間と3社間対応している
基本的に2社間と3社間、どちらも対応しているケースがほとんどです。
逆にどちらか片方だけというのは機会損失を招くことのように思えます。
書類の提出はメール、郵送、ファックスでOK
基本的にはどこも同じでしょう。
審査通過率は9割以上
ファクタリングの審査はどこも9割以上の通過率だと思います。なぜなら事業者が未回収の売掛債権を持っていれば、それだけで審査通過に等しいためです。
もちろん売掛先のチェックを行いますが、基本的にはどのファクタリング会社も審査の通過率は高いです。
問題は、審査にたどり着かない問い合わせが多いということです。問い合わせの7割~9割がお客とならないものが多いとされています。
貸金や給与ファクタリングの問い合わせが多いのです。
事務手数料が一切必要ありません
事務手数料に関してはファクタリング会社によります。別途事務手数料を請求するケースもありますし、そもそも手数料の中に事務手数料を入れているケースもあります。
手数料の中に事務手数料を入れた方が計算が楽ですし、説明もしやすいといったメリットもあります。
なので事務手数料が一切必要ありませんというのは宣伝となるかどうか・・・。
利用額が30万円以下~
売掛債権の下限を30万円以下に設定している、もしくは下限を設定していないケースがあります。
ただしこれでは利用する側とファクタリング会社にメリットがあまりありません。
まず30万円の売掛債権をファクタリング会社に持って行ったとすると、手数料で5万円~10万円となるかと思います。そして面談をする必要があるため、ファクタリング会社までの交通費が必要となります。
もしファクタリング会社に出張してもらうとしたら1日あたり5万円~10万円の請求となることでしょう。
つまり30万円の売掛債権を売却したとしても、手元に残るのは15万円前後となってしまうのです。これで利用する事業者がどれだけいるのかが疑問です。
対面なしで資金調達ができる
対面なしを謳っているファクタリング会社は存在することは確かですが、本当に対面なしなのかが疑問です。
もし売掛先と組まれていたりしたら対面して直接話をしないとなかなか見抜けない気がしますが、何かしらそのようなことへの対処法があるのでしょうか?
2度目、3度目の利用のお客であれば対面なしの可能性は考えられます。
手数料は1.5%~
この手数料でファクタリング業務を行うことは、限りなく難しいと言わざるをえません。
たとえば1億円、2億円、もしくはそれ以上の3社間契約であれば可能性としてはあります。ただこういったケースは非常に稀の契約となることでしょう。
それでも大々的にアピールポイントとして使用するのは勘違いをする利用者が多数いると思います。
即日の対応ができる
即日の対応というのはどのような対応なのかが疑問です。即日ファクタリングなら最短即日で資金調達可能でも紹介していますが、即日には3つのタイプがあります。
このうちどれに当てはまるのかによって、全然違った意味合いになってきます。
スタッフが出張します
年間〇〇件以上の実績を持つ先ほどもお話ししましたが、スタッフが出張してくれるケースは確かにあります。
しかし基本的には出張料金を請求されます。スタッフ1人を動かし交通費も必要となり、場合によっては宿泊費も必要となるため5万円~10万円の請求となることでしょう。
スタッフの出張を謳っているのであれば、この辺りの説明があってもよいかもしれません。
請求書のみで資金調達可能
一般論で言うと請求書のみでお金を出すファクタリング会社があるとは思えません。
もう少し情報がなければファクタリング会社の方が潰れてしまうと思います。なぜなら架空債権を作って送る詐欺師に利用されてしまうためです。
適当に請求書を作り、それを送り、お金をもらったら連絡が付かないようにしてしまえばよいだけだからです。
なのでその他にも必要な書類関係はあるような気がしますが・・・。
取引先に通知をされないサービス
ファクタリングの契約は2社間であれば取引先への通知は通常しません。
万が一、債権を売却した事業者と連絡が取れなくなってしまった場合などのトラブルが発生したときには話は別です。
よって、取引先に通知をしないということは、大きなアピールポイントではありません。
必要な金額を資金調達できる
ファクタリングは必要な金額を必要なだけ資金調達できるわけではありません。
未回収の売掛債権の金額が上限であり、その範囲内でしか資金調達することができません。
そのため、このような表現は誤解を招く、もしくは貸金と捉えられてしまう可能性があります。
融資可能
融資という言葉は借金と同義です。
ファクタリングは貸金業ではないためお金を貸すことができません。つまり融資をすることができません。
なぜ間違った表記やあやふやな表記が多いのか?
ファクタリングのみならず、資金調達する方法は沢山あります。それらの内容を完璧に理解するのは正直難しいです。
あるFPに話を聞いたところ、「どれか1つの資金調達の知識は持っているが、そのほかのことは良く知らない・・・という人が意外に多い」とのことでした。
そんな中、サイトを制作している人がどれだけ知識を持っているのかというと、想像できることでしょう。何となく集めた知識でページを作成していることがあるのです。
当サイトも初めはそうでした。
ファクタリングに関する内容で「融資」や「返済」という言葉を使っていました。
しかしよくよく勉強してみると、それらの言葉は借金関連の言葉であるということが分かりました。
そのため、それらの言葉を他の言葉に修正しました。
現在でも誤った表現が当サイト内に記載されている可能性は否定できません。しかし当サイトを運営している限り資金調達の勉強は続けているため、誤った情報を発見次第修正していきたいと思っています。