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あるファクタリング会社にインタビューした結果、ファクタリングをキャッシングやビジネスローンと勘違いをして問い合わせをしてくる人がかなり多いという話を聞きました。

まず前提としてお話ししておきたいことは、「ファクタリングはお金を貸す行為ではない」ということです。そのためキャッシングやローンとは全く違うものとなります。

結果的にお金を手にするが過程が異なる

ファクタリングもキャッシングもローンも、目的としては「お金を手にする。資金を調達する。」ということでしょう。

共通点はありますが、当然同じサービスではありません。まったく違ったサービスとなります。

資金調達することはできます。これは同じ共通点です。しかし資金調達する方法が異なります。さらには利用できる対象者も異なります。

そもそもですが、同じものであれば名称も一緒になるはずです。

事業者しか利用できないファクタリング

簡単な一例を挙げてみましょう。

ファクタリングは事業者しか利用することができません。一方、キャッシングやローンは、事業者はもちろん、一般個人でも利用することができます。

ここでいう事業者というのは、会社の経営者や個人事業主の代表のことを指します。

「事業者でなくてもお金貸してくれるだろ?」

そのように思って問い合わせをしてくる一般人が数多くいるという話を聞くことがありますが、絶対貸すことはありません。それは法律違反であるためです。

数万円、数十万円の利息を得るために、会社の存続をかけるファクタリング会社は絶対に存在しません。

もし万が一貸してくれたとしましょう。その場合には闇金である可能性が極めて高くなるため注意が必要です。

 

ファクタリングとキャッシングは全く別の物事業者

ファクタリングとキャッシングは全く違ったものだ。
ファクタリングはBtoB。キャッシングはBtoB、BtoCが基本となる。
さらにファクタリングではお金を借りることができない。キャッシングはお金を借りることができる。

 

ファクタリングは売掛債権がないと利用できない

ファクタリングとは売掛債権を売却することで資金調達する方法です。つまり「売掛債権(売掛金)」がなければ利用することができません。

売掛金があるということは事業者限定となります。つまり法人でも個人でもよいのですが、「会社の経営者限定」ということです。つまりそれ以外の一般の人は利用することができません。そもそも一般の人が売掛債権を持つことは通常ないわけですから。

一方キャッシングは、誰でも利用することができます。色々種類がありますが、とりあえず収入があれば利用することができるでしょう。また担保や保証人がいれば、やはり利用することができるでしょう。

そしてお金を借りたら毎月一定の金額を返済していきます。

ファクタリングの場合は担保や保証人が必要ありません。そして返済もありません。そもそも貸金業ではないためお金を貸す行為はできません。

このようにファクタリングとキャッシングは全く違うものです。

 

貸金業法違反となってしまうからお金は貸せないファクタリング会社

お金を貸す場合には貸金業登録が必要となります。ファクタリング会社の多くは貸金業登録をしていません。
よってお金を貸すことができません。もしそれを破ってしまうと貸金業法違反ということで逮捕されてしまいます。
そのためお金を貸してくれといくら言われても貸すことは不可能なのです。

 

イメージとすると金の売買や質屋に似ている

ファクタリングはイメージからするとですが、金の売買や質屋に似ている感じです。

たとえば金の売買。最近身近なところで「タンスの中に眠っている金を売却しませんか?」というような謳い文句で、金を購入する店舗がみられることがあると思います。「金の売買」で調べたら「大黒屋」とか「ゴールドプラザ」とか出てきましたが、このような店舗のことです。

これらの店舗で金を売却するためには、当然ですが金や金製品を持っていく必要があります。何も持って行かなかったとして、これらの店舗がお金を渡してくれるでしょうか?くれませんよね。そもそもお金を貸す業種ではないためです。金と現金の交換をするわけです。

質屋をイメージするとわかりやすい

質屋でも同じことが言えます。「これはお金になりそう」という物を持っていき、査定してもらって、査定金額に応じたお金をもらいます。手ぶらで質屋に行ったとしてお金を渡してくれるでしょうか?くれませんよね。商品と現金の交換をすることが目的でお金を貸すことが目的の業種ではないためです。

ファクタリングも同じです。売掛債権を持っていなければ取り合ってくれません。お客さんにもならないのです。当然お金を貸してもくれません。

金の売買も質屋もファクタリングも、何かと現金を交換しています。その「何か」はそれぞれによって異なります。それを持っていなければお客さんにもならないのです。

このようにファクタリングがキャッシングとは全く違ったものであることがわかると思います。

 

質屋をイメージするとわかりやすい事業者

「お金があるんだからお金を貸してくれ!」
という理論は世の中、通用しません。
魚屋は魚を売りますし、肉屋は肉を売ります。魚屋で肉を買いたいと思っても買えないのと同じです。

 

最終ポイントだけで判断され勝手に広まる噂

ファクタリングは日本ではまだまだ知名度の低いサービスです。

そのため仕組み自体が理解されていないケースがあります。これにより、ポイントポイントをピックアップされ、「キャッシングと同じじゃん=キャッシングじゃん」といったような感じで勘違いされているのかもしれません。

ポイントというのは、「お金に困ったら利用する」、「最終的に現金を得る」といったポイントです。

「お金に困ったら利用する」、「最終的に現金を得る」と言われたら、ほとんどの人は「キャッシングやローン」と答えるでしょう。そのイメージが強く、ファクタリングも同じものであると勘違いされてしまうのです。

最後にもう一度言います。ファクタリングはキャッシングやローンとは別物です。売掛債権がなければ利用することができません。売掛債権を持っているのは通常事業者です。そのため事業者しか利用することができないと言っても良いかと思います。

話が少しそれますが、お金に困っている事業者が利用するケースもありますが、お金に困っていなかったとしても、すぐに現金を用意したいと考えている事業者や、売掛先の経営状況が怪しいため、手元の売掛債権をできる限り早く現金化したいと考える事業者も利用することはあります。